私の教室では、
ジャズが好きで
いつかはジャズバーで演奏をしたいと
思っている生徒が何人かいます。
彼らは主にロックやPOPSを主体に
ライブハウスなど演奏活動をしている人達です。
ライブハウスでの演奏活動は
頻繁に行っているのですが、
ジャズに関しては尻ごみをし、
私がジャムセッションの参加を促しても、
『いやいや、まだまだ初心者だから』
『無理無理~』
などと言って敬遠してしまうのです。
そうやっているうちに
何年も月日が流れてしまう人も多くいます。
こうした人たちが
セッションに出ていけるように
アドバイスしたいと思います。
Contents
セッションに出れない原因は?
この原因は、端的に言うと
『慣れ』
の問題なのです。
基礎練習をいくらやって、
ジャズスタンダードを覚えても、
実際にステージに上がると緊張が走ります。
周りのお客は、
ほとんどがミュージシャンですから、
自分の腕が品定めをされているように思うのです。
これはジャズを志す人は
誰でも通る道で、
私もそうでしたし、
今活躍しているミュージシャンの方も
そういう時代があったはずです。
以前、
有名ジャズギターの方から
こういうことを聞いたことがありました。
『自分の心の扉を開けて、
ジャムに参加する。
そしてまた扉を開ける。
毎回毎回、
緊張に押し潰れそうになるが、
歩みを止めてはいけない』
また、レンジェント的な
ジャズサックスプレイヤーも、
コンサートになると隠れて、
『I’m a great. I’m a great.』
と呟くのだそうです。
緊張とは楽器を手にした瞬間から
セットでプレイヤーの心を支配します。
セッションで使われる譜面
ではここからは、
ジャズドラムでジャムセッションに
参加したい初心者向けに
少しアドバイスを行いたいと思います。
ジャズドラムを練習している初心者の人には、
当たり前なドラム譜ですが、
ジャムセッションでは使われません。
多くがジャズのテーマと言われる部分を
書いた譜面やピアノの譜面を渡されます。
ドラム譜に慣れている人は、
いきなりこういった譜面を
渡されても完全にお手上げ状態になります。
長年やっていると、その経験値から
譜面を大きく俯瞰する能力が培われます。
メロディーと簡単なコードは理解できた方が良い
メロディーと簡単なコードを
学習するかしないかでは
後々大きな違いが出てきます。
私の場合は、
幼児教育で使用される
本当に簡単なテキストを使用しました。
右手だけを使い、
ゆっくり、ゆっくり鍵盤を練習しました。
これも慣れですので
時間とともに出来るようになっていきます。
ある程度、出来るようになると、
今度はコードの練習を開始します。
これも簡単に書かれているテキストを
行いました。
場合によっては、
コードが理解できる先生に
習ってもよいと思います。
しかし、クラシック奏者は
コードが全く駄目という人も多く、
先生を選ぶ際は注意が必要です。
ジャズ・スタンダードを覚えていきます。
ジャムセッションで演奏される曲群は、
全て構成が決まっており、
奏者はその構成通りアドリブを繰り返します。
例えば、
『Take The A Train A列車で行こう』
という曲は、AA’BAという構成です。
Aというメロディーを1回、
もう一度同じメロディーですが
後半の2小節が違うA’、
盛り上がるサビのメロディーBが1回、
最後にAを一回やります。
奏者はこの構成通り、
アドリブをぐるぐる回します。
上記のAA’BAという構成を
1コーラスといい、
何コーラスやるかは、
その時々によって変わります。
この構成もAA’BA以外にも、
ABABであっったり、
AA’BA+2小節であったり、
数多くの曲があります。
そういったジャズのスタンダードを
片っ端から覚えていくのです。
この覚え方は別のページで解説します。
管理人川端の経験談
私はプロのジャズドラマーの
付き人をやっていた時に初めて
ジャムセッションに参加しました。
当時はシンバルレガートを覚えたての頃で、
手足の分離など全くできない初心者でした。
そのセッションというのは、
いわゆるプロミュージシャンが
ライブ終了後に行う
打ち上げセッション
だったのです。
周りは一流のジャズメンばかり、
当の本人はシンバルレガートを覚えただけの
素人に毛が生えただけのドラマー。
セッションが終わって、
『もう死にたい。』
そんな衝動に駆られたのですが、
ピアニストから、
『君のレガートは本当にスイングしていいよ!
頑張ってね!』
と言われたのです。
涙が出るくらい嬉しかったのを覚えています。
一流の人はやはり言うことも違うなと
感じた瞬間でもありました。
この一言のおかげで、
私は今でも続けていけるのです。
皆さんも勇気を持って、
ジャムセッションに参加して下さいね。
管理人川端のまとめ
・ロックやPOPSを主体に
ライブハウスなどで演奏活動を
している人達でも、
ジャムセッションには尻込みをしている。
・尻込みの原因は『慣れ』の問題。
・緊張はどんな凄い
ミュージシャンンでも必ずもつ感情。
・ドラマーはドラムだけではなく
メロディーや簡単なコードも
理解できるようにしておくこと。
・メロディー楽器の取得には、
幼児教育で使用される
本当に簡単なテキストを使用すること。
・コードを学習する場合、
先生選びは注意すること。
・ジャズスタンダードナンバーの
構成を覚えること。