テンポ感、リズム感、タイム感と
聞いてそれぞれの違いがわかりますか?
即座に応えられる人はどれ位いるでしょうか?
どれも時間のことを表していますが、
はっきりしていない人も多いと思います。
このページでは上記の3つの違いについて
解説していきたいと思います。
Contents
タイム感
普段私達が生活している中で
時間を知るために時計を見ますよね?
でも時計がなくても今大体、
お昼ぐらいかな~とか
3時のおやつの時間だな~とか
漠然にわかります。
この能力はどんな人でも備わっている
『体内時計』によるもので
長い間の生活習慣から
取得してきた能力なのです。
この能力は生活習慣という訓練を
やった結果身に付いた能力で
音楽の中でもこれと同じような感覚が
あり、これを『タイム感』と表現します。
音楽を真剣に練習しだすと、
次第に4小節や8小節という単位が
分かるようになります。
最初の頃はこの力を
取得している人は皆無で
この能力は音楽の学習からしか
得ることが出来ないのです。
ポピュラーミュージックの構成は
全て4小節の倍の形で作られています。
訓練することにより、この感覚が
身についていきます。
いわば、大きい流れを察する力と
言い換えることが出来ます。
テンポ感
ドラムに限らず他の楽器でも
初期の段階で同じテンポを繰り返し訓練します。
私に限ってはテンポ120位を
数年単位で訓練しました。
その結果、テンポ120と言う速さが
体に染み付いてしまい
メトロノームがなくても
120が叩けてしまうようになったのです。
少し早ければ135、遅ければ100という
具合におおよそ色々なテンポが分かるようになりました。
練習すればするほど、
その能力は上達していきます。
こういったメトロノーム無しでも
テンポが分かるようになることを『テンポ感』と言います。
リズム感
演習する過程で、我々ミュージシャンは
様々な楽曲を取得します。
ロック、ジャズ、ラテンなど
同じ音楽ですが構成されるリズムが全く違う音楽です。
色々なジャンルのリズムを
取得していくうちに
『このリズムは3連系だな』とか
『早い8分音符系だね』とか
リズムの種類を分類できるようになります。
これが『リズム感』です。
人に手拍子をさせてみると
出来る人がかなり多くいます。
しかし、その裏取りをさせると
出来る人はわずかです。
これは、身体の中に8分音符のパルスが
存在せず表と裏という認識がないためです。
この能力も訓練しかなく
リズムに特化した楽器の人達は
この能力が他の楽器奏者より育ちます。
その代り、
メロディーやコードといった音感に
関する能力は全く伸びません。
これらは、
別途ピアノやギターを使い
ゼロの状態から訓練しないといけないのです。
テンポ感とリズム感、タイム感は、
別々に育っていくのではなく同時進行で育っていきます。
どれか欠けても絶対に伸びていきません。
この3つを伸ばす方法はやはり、
メトロノームを使い長時間の練習や
曲を聴いてコピーをすることです。
ただ聞いても意味がありません。
カラオケに行く人を見ると分かると思いますが
カラオケに行く人は音楽の勉強をせずとも歌が歌えます。
ドラムもただ単純にリズムを
CDに合わせることをしても上手くならないのです。