ドラムという楽器はメロディーや
コードを奏でることができません。
リズムをただひたすら作り上げていく楽器です。
バンドを組み曲を演奏する場合
そのメロディに助けられる場合が多々あります。
しかし、メロディーが無い場合
今どこを演奏しているのか分からなくなる人がいます。
これはメロディを知っていれば
それに合わせて歌いながら叩くということで解決しますが、
全く知らない曲やヘッドアレンジで
ドラムソロを入れたりする場合、
小節の数え方を鍛えておかないと
手も足も出ないということになります。
このページでは、小節の数え方に
フォーカスして述べてみたいと思います。
Contents
小節が分からないのは、ドラマーの練習の弊害!
ドラマーが曲を演奏する場合、
曲の構成を知らねばなりません。
小節数がわからなくなるという人の
共通点は、ただリズムを繰り返すだけで頭が全く働いていないのです。
ただの筋肉運動のみでリズムを作り出しているのです。
私達ドラマーはリズムの『型』から
トレーニングをはじめます。
この型の練習は身体に染み込ませるまで
反復反復の繰り返しです。
一つのリズムを習得するには、
ひたすら同じリズムを繰り返すしかありません。
しかし、多くの人はここで
トレーニングを終えてしまい、
大事な『小節の数え方』の訓練をやりません。
ですので、ライブは応用が利きず、
曲を練習する場合、負荷が大きくなるのです。
同じリズムの繰り返しを行うとき、
多くの人が頭が働いていません。
小節感を養うトレーニング
小節感を養うには、
3小節同じリズムを繰り返したら
1小節はフィルインを入れるなど
4小節の繰り返しを行うことが効果的です。
フィルインも毎回違うフレーズなどを
入れるなど工夫を凝らしてください。
これは別の良い面ももたらしてくれます。
フィルインを入れることで、
もとのリズムがマスターしているかチェックも出来るのです。
なぜ4小節が重要かというと、
ほとんどのポピュラー系の楽曲は
4の倍数で構成されているからです。
4小節の感覚が身についていれば、
一回一回小節を数えなくとも、
大きく譜面を俯瞰することができます。
始めはカウントしながらでも構いません。
そのうち身についてきますから、
今度は8小節に伸ばして練習をします。
それが出来たら12小節、32小節と
小節数を増やしてトレーニングするのです。
曲によってはAABA+2小節という
半端な曲も多く存在していますが、
その場合は『8小節+2小節』
という感じで曲の理解が可能になります。
この練習は必ずメトロノームを使用するようにしてください。
メトロノームを使用することで、
時間軸の感覚も生まれます。
テンポキープといった側面でも絶大な力を発揮します。
メトロノームをある一定の速度で
鳴らしながら一定期間繰り返すと、
人間の身体はその速さに慣れてしまいます。
ですのでメトロノームを使用する場合は
同じテンポばかり練習するのではなく
『大・中・小』と大雑把でもいいので
3種類のテンポで練習するようにしてください。
そうすることで得意なテンポ、
苦手なテンポの差を失くします。
一度この小節の数え方が身に付いたら
もうほとんど後からの練習は要りません。
いつでも4の倍数が身に付いたら、
次は譜面を読む訓練に移ってください。
譜面を受け取ったら、リピート記号、
セーニュやコーダにチェックを入れることと同時に
小節の下に『4』、『8』などと書きこむようにしましょう。
『4』、『8』という数字をみれば、
譜面上でも見失う確率はかなり減り、
譜読みも楽になっていきます。