音楽の世界は資格試験などのように
合格や点数というものがありません。
資格試験などのように数値化出来れば
初心者、中級者、上級者と分けて線引きが出来ます。
しかし、芸術の世界ではそうした基準がありません。
そこでこのページではドラムのレベルに関して
『ドラム中級者の基準は何? 初心者から上級者の線引きとは?』
と題しまして色々述べてみたいと思います。
Contents
数値化しなければならないもの
世の中には数値化しなければならない
ものが沢山あります。
資格試験などは合否を選別しなければなりませんし、
建築などは一定の品質を保てるかを
客観的に判断する必要があります。
こうしたものは、合格、不合格といった
線引きが必要ですし、
扱う人がどの程度習得しているかを
判断する必要があります。
これらは線引きが必ず必須です。
ではドラムを始め、芸術の場合はどうでしょうか?
長く楽器をやっていれば中級者か?
始めたばかりの人は全く未知ですから
初心者というのは言うまでもありません。
それならは、5年ではどうでしょうか?
10年以上なら中級者でしょうか?
学校では進級で年次が上がれば
自動的にテキストが難しくなっていきます。
ドラムをはじめ楽器の場合、年月は関係ありません。
もちろん、やればやるほど運動神経は
発達していきますから、
派手なフレーズも出来ますが、
これが中級者と上級者を分けることにはなりません。
数十年経験している人でもシングル、
フラム、パラディドルなど基礎をしていますし
数十年経験しているのでド派手な
フレーズをしなければならないとは限りません。
ジャンル毎にレベルがかわるのか?
例えばスイベル奏法でバリバリ高速
ツーバスプレイが出来る人が上級と仮定しましょう。
その人にジャズをプレイしてもらったとします。
恐らく満足いく結果は得られないと思います。
逆も然りでジャズドラマーがバリバリの
メタルを叩いた場合も同じく違和感を覚えるはずです。
それは、ジャンル毎に求められる『スタイル』があるためです。
しかしメタルが叩けないジャズドラマー
をドラム初心者とは誰も言わないと思います。
メタル中級者とも言わないと思います。
私はドラムを始めて7年目にロック
バンドでギャラをもらいました。
ギャラを取っていたのでプロと言えます。
しかし、そのころはジャズ未経験でしたのでジャズ初心者です。
出来るテンポによってレベル分けするのか?
ではスピードやテンポに関してレベルを
分けられるのかと言えば便宜上OKです。
それはなぜかと言えば
『明確な目標設定がしやすい』
という理由があるためです。
例えばスティーブ・ガッドのような
ドラマーになりたいというゴールは
非常に曖昧です。
それよりも今月はテンポ150のシングルとダブルをマスターする!
といった具合に
漠然とした課題をこなして行くより
テンポ設定をした方が人は伸びるからです。
そうして未知のフレーズを同じように
反復しながら訓練していきます。
自分の欲求の高さで決まる
自分のレベルを早く上級者の地位に
上げたいという気持ちは痛いほどわかります。
その場合、線引きをするのではなく
『自分にないものを持っている人を目指す』
という考え方が一番いいと思います。
世界中には鬼のようなテクニックを
もったドラマーが腐るほどいます。
そういったドラマーを見たとき
『あの人になりたい!!』
こうした気持ちになれるかだと思います。
自分では上手くなったつもりでも
憧れの人の前では直ぐに初心者に戻ります。
これが芸術の良いところです。
こうした気持ちにならないのであれば
もう諦めの心境なのかもしれません。
私は毎日youtubeを見てあれも欲しい、
これも欲しいと思っています。
『初心忘るべからず』です♪