皆さんはベンチャーズと聞いて
どんな事を思うでしょうか?
おそらく『テケテケテケ』と言われる
ギターサウンドを思い出すのではないでしょうか?
このページでは、ビートルズと並んで
ロック界に影響を及ぼしたベンチャーズのドラマー
『メル・テイラー』
に焦点を当ててみたいと思います。
Contents
ベンチャーズと言うだけで一発でわかる
ビートルズとベンチャーズは、
日本の47都道府県全てに
ファンがいるのではないでしょうか?
私の教室に通ている人たちも、
ビートルズが叩きたい。
ベンチャーズをやっています!
と言った人が毎年訪れます。
それほど、影響を与えたバンドって
素晴らしいですよね。
私も営業で演奏する場合、
『そこは、ベンチャーズ風に叩いて下さい』
といわれることもあり、
一発で『ドン・チャ・チャ・ドン・チャ』のことね!
と分かります。
ベンチャーズのドラマーは、
メンバーチェンジがあり複数在籍していますが
やはり、メル・テイラーです。
ここからは、そんなベンチャーズを
支えてきたメル・テイラーについて
述べてみたいと思います。
メル・テイラー(Mel Tailor)
本名:メルヴィン・メル・テイラー
(Melvin “Mel” Taylor)
1933年9月24日アメリカ合衆国
ニューヨーク州ブルックリン生まれ。
1996年8月11日没
メル・テイラーのドラムのスタートは
高校時代にマーチングバンドに
所属したことから始まります。
父親がギタリストだったことから
最初はギターを始めたそうですが、
高校からチェンジしたようです。
その後は、アメリカ海軍に所属し
軍隊でルーディメンツを中心に
トレーニングを開始しています。
『ドン・チャ・チャ・ドン・チャ』
というドラムパターンや、
キャラバンのドラムソロばかり
注目されてしまう彼のドラミングですが
ライブ映像など確認すると、しっかり
ショートロールやパラディドルを曲間に入れています。
リストショットなど柔らかく
綺麗で気持ちいいです。
しかし、ドラムセットを始めた当初は
ルーディメンツなどスティックコントロールは得意だけれど
四肢の分解が全く出来ず苦労したようです。
時代的にも情報が無かった時代ですから
仕方ないですね。
レッスンも上記のルーディメンツ以外は
受けたことがなく、もっぱらレコードの
コピーだけだったそうです。
コピーしたドラマーもジーン・クルーパ
などが多く
キャラバンのソロの部分でも
そっくりな部分があり多大な影響を受けたのだろうと分かります。
1972年ごろからはツーバスをセットに
組み込み様々なアプローチをやっています。
(しかし、ほとんど
ワンバスで出来るテクニックです。)
では、ここからメル・テイラーの
ドラミングを見てみたいと思います。
メル・テイラーのリズム
ドン・チャ・チャ・ドン・チャ
これぞ、ベンチャーズというリズムパターンです。
これを覚えれば、他の応用も効く
パターンです。
メル・テイラーの左足は、2拍、4拍を
踏みこむパターンで、4分や8分で
キープしたりはしません。
キャラバン
デューク・エリントンのキャラバンでのドラムソロです。
AABAフォームの『A』部分のパターンです。
これは、単純な16分音符の
ダブルストロークになっています。
非常に分かりやすくダブルストロークを
覚えたての人は真似するといいトレーニングになりますね。
下の譜面はRLLの手順でやっていたタイプです。
ドラムソロ
ドラムソロになると16分音符の
アクセントストロークを多用します。
この部分は、まさにジーン・クルーパ
の真似ですね。
息子リオン・テイラーとの比較
96年の日本公演の途中で体調不良になった後
10日後肺癌によってメル・テイラーは亡くなります。
その後釜を継いだのは、息子リオンです。
リオンのドラミングは、
全てマッチドグリップを使用し、
シングル・ストロークが多いドラミングです。
フィンガリングなどは、メルの方が
上手いかなと思いますが、
パワーやテクニックはやはり
今風と言うかリオンの方がロックですね。
やはり、トータル的にみても
メル・テイラーのベンチャーズがいいと思います。
(当たり前かな)
しかし、こうやって親子そろって
ドラマー家業に従事できるということは
素晴らしい環境ですよね。
オススメのアルバム
最後にオススメのアルバムをご紹介します。