スティックの握り方には2通りあります。
・マッチド・グリップ
・レギュラー・グリップ(トラディショナル・グリップ)
です。
どの握り方をしても全てのジャンルを
演奏することは可能です。
しかし、パワーが必要なドラミングを
する場合、どうしてもマッチドの方が有利になります。
これは普段レギュラーをメインにして
いるドラマーでも演奏によっては
マッチドに変えることがあり
マッチドの重要性を示しています。
そうした中でひたすらレギュラーに拘り
パワードラミングをしていたドラマーがいます。
『スチュワート・コープランド』
です。
彼の名前を知らない人でも
『スティング』、『ポリス』と言えば
分かる人がいるのではないでしょうか?
このページでは、そんな彼について
私的な思いを綴ってみたいと思います。
Contents
スチュワート・コープランド
本名:スチュワート・アームストロング・コープランド
1952年7月16日 アメリカ合衆国バージニア州アレクサンドリア生れ
スチュワート・コープランドは父親の
仕事上、幼少の頃から世界各地を回る生活を送っていました。
主にエジプト、カイロなどの
中近東が中心で現地音楽を吸収していました。
そんな彼がドラムを始めたのは
父親の影響が大きいものでした。
彼の父親はミュージシャンであり
ジャズに影響されドラムを始めたそうです。
レッスンの内容はルーディメンツを
中心に読譜を行い、以降、17歳まで様々なドラマーに師事します。
その後、75年、23歳にはプログレバンド
でデビューし、
77年には、あの『ポリス』が誕生します。
スチュワート・コープランドは
スティングのステージに感銘を受け
かなり説得を重ねたようです。
彼の先見の目は素晴らしいものがありますね。
スチュワート・コープランドのドラミング
彼のドラミングの特徴は冒頭で述べた
用にレギュラーグリップを中心に行っています。
非常にパワフルなドラミングなので、
同じ握り方でロックドラムをやりたい人は
彼のモーションなど研究して下さい。
きっと役立つはずです。
その他にももう2点あります。
・エスニック・フィールのリズム
・フラムを多用する
です。この2つを見てみたいと思います。
エスニック・フィールのリズム
通常の2,4拍のバックビートを中心
としたロックドラムではなく
むしろ、レゲエのようなパターンを多く
聴くことが出来ます。
これはレゲエのパターンをやろうと
しているのではなく、
幼少の頃から培われた中東音楽から
の影響だと推測します。
身体の反応と言っていいかもしれません。
その他、あるはずの頭のバスドラムを
完全に抜いていたり、
小節の最後だけハイハットにアクセントを入れたり
とにかく『個性的』なのです。
やはり、音楽は環境で作られると
いうのは間違いないようです。
フラムを多用する
もう一つの特徴がフラムです。
曲によってはフラムを連発するとき
もあります。しかも、とてもスムーズです。
フラムを見るとその人のレベルが
はっきりと分かるのですが、
手首の切り返し、音質ともに相当訓練
したのだようなぁと思わせるドラミングです。
この当たりもレギュラーでロックを
プレイしたい人には参考になると思います。
アイデアの宝庫
もしあなたがオリジナルをやっていて
何かアイデアが欲しいと思ったら
是非、『ポリス』を聴いてみるといいですよ。
普通だったらやらないようなフレーズ
ばかりです。
スチュワート・コープランドを数曲研究
するだけで、随分と変わると思います。
ではここから動画です。楽しんで下さい♪
これは貴重!後ろ姿のスチュワート・コープランド
レゲエ感たっぷりですね。
名曲『Every Breath You Take』