『ノリ』といわるものは我々ドラマーに
とって、ずっと付きまとうものです。
しかし、これらを明確に説明することは
難しく何かに包まれている感じです。
この得体の知れないものを確実なものに
するためにはどうすればいいでしょうか?
このページでは、ノリの世界を紐解いてみたいと思います。
Contents
色々な角度から『ノリ』を考えてみる
よく聞かれる言葉に
『なんか、ノリが違うよな~』
と言うものがあります。
なんとも掴み所がない表現ですね。
一言で『ノリ』と言っても沢山あります。
例えば、
・8ビートのノリ
・16ビートのノリ
・2拍子のノリ
・3拍子のノリ
・前ノリ
・後ノリ
・縦ノリ
・横ノリ
・モタる
・ハシるetc…
こうした沢山ある『ノリ』の世界ですが
きちんとカテゴリー分けが出来ます。
この分け方を知っておくと
その後のトレーニングに非常に役立ちます。
先ずはノリごとに捉え方を分類したいと思います。
ジャンルで考える場合
各ジャンルで使われているリズムで分類するノリです。
・ハードロックは8分音符のノリ
・フュージョンは16音符のノリ
・シャッフルは3連のノリ
・ジャズは3連のノリ
・ラテンは2分音符のノリetc…
ジャンルン分類は言い方を変えればリズムの分類です。
代表的なリズムがどのように
成り立っているのかを知っていると便利です。
拍子で考える場合
拍子の分類はロック、ジャズ、
ファンクなどリズムの形態に関係ありません。
したがってジャンルの形態も同様で
全て適用できます。
・2拍子のノリ:スイングジャズ、アフロキューバン等
・4拍子のノリ:ロック、ファンク、ジャズ、メタル等
・5拍子のノリ:ジャズ、プログレ等
etc…
叩くタイミングで考える場合
正確に叩いている、または若干のズレ
から生じるものが以下のノリです。
・ジャスト
・前ノリ
・後ノリ
ジャストは読んで字のごとく正確無比です。
前ノリは少しジャストのタイミングより
前に叩く。
後ノリはジャストのタイミングより後ろに叩く。
3つとも知覚では正しいリズムですから
自由にコントロールするのは至難の業です。
基本はジャストに叩ける練習をやり
前ノリ、後ノリを研究するという順番です。
これらの3つは別ページで詳しく解説しています。
スピードが明らかに違う場合
上記の前ノリ、後ノリの範疇を
はるかに超えて現れる現象が以下の表現です。
・モタる
・ハシる
体の得手不得手の問題から生じる場合や
緊張などで生じる場合があります。
この2つは練習不足から来ることが多く、
トレーニング次第で解決出来ます。
こちらも別ページにて詳しく解説しています。
四角形のイメージか楕円形のイメージか
同じ8ビートを聴いていても、
カッチリと四角形のイメージで捉える場合と
楕円形のようなイメージでリズムを
捉える場合があります。
これが『縦ノリ』と『横ノリ』の違いです。
・四角形のイメージ:縦ノリ
・楕円形のイメージ:横ノリ
これはドラムだけではなく、
周りの楽器もかなり影響してきます。
楕円形の感覚が強くなればなるほど
『ウネリが出てくる』という表現になります。
向上のポイント
ノリの世界は非常にファジーで数値化できません。
このわかりにくいフィーリングを掴むためには、
沢山聴くことと、練習、本番の3つが必要です。
ただ聴いたり、練習するのではなく、
上記の分類を最初から頭に入れて実践して下さい。
その後のアプローチが違ってくると思います。
それから自分のプレイを是非、録音してみて下さい。
一人で練習していてもなかなか
気がつくことができませんが
録音すると色々発見があって面白いですよ!