ドラムの装飾音符のうち本音符の前に
ダブルストロークで作られた2打の装飾音符を打つ事で
表現されるものを『ドラッグ』と呼びます。
ドラッグはドラムの基礎トレーニング
としては非常に有効なもので、
ツブの揃ったダブルストロークの習得に繋がっていきます。
ドラッグの練習方法も確立してあり、
今から順を追って説明していきます。
Contents
本格的なトレーニングに入る前に
本来ドラッグは、フラム同様、
高低差をつけて叩きますが、
その前の準備段階として次の譜例を練習して下さい。
これらは、16分音符の分解系ですが、
右ドラッグ、左ドラッグの練習方法としては非常に有効です。
8分音符の部分を本音符、16分音符の
部分をドラッグとしてプレイし、
8分音符はフルストロークで叩き、
16分音符はフィンガリングを使い叩きます。
しかし、このままですと、本来のドラッグではありません。
本来のニュアンスに近づけるためには、
下の譜面のように
16分音符の部分にダブルストロークを
当てはめるとドラッグのニュアンスが出来上がります。
動画で確認してください。
ドラッグの予備トレーニング方法
ドラッグの感覚が掴めたら、
より実践的な練習に入っていきます。
ドラッグの表記方法は、本音符に
装飾音符がついた形で書かれるものですが、
ドラッグの部分を16分音符に織り交ぜた
32分音符として解釈するとよりわかりやすくなります。
この練習はアクセント移動と同じように
32分音符を移動する練習を行います。
16分音符の1番目に当たる部分に
32分音符を置き練習を開始します。
これを【1-1】と呼びます。以下同様に
【1-2】【1-3】【1-4】と全てのパターンを練習します。
動画で確認してください。
ではここから本格的なルーディメンツの
中のドラグを練習していましょう。
分かりにくい記譜法の場合として2つ載せています。
実装と書いてある方を参考にするとより理解が深まるはずです。
シングル・ドラッグ
これは2打のシングルストローク前に
ドラッグの付くタイプで、かなりの応用が可能になります。
ダブル・ドラッグ
これは上記のシングル・ドラッグにもう一つドラッグをついた音符を付け加えます。
レッスン25またはラタタップ
レッスン25またはラタタップと呼ばれるものです。
これもフィルインなどに幅広く応用されるフレーズが作れます。
レッスン25(ラタタップ)
シングル・ドラガディドル
シングル・ドラガディドルです。
これは、シングル・パラディドルの
1打目をドラッグにした音型で、
1打目がダウン・ストロークになっているんですね、
ダウンのあとのタップストロークを注意してください。
シングル・ドラッグ・パラディドル
シングル・ドラッグ・パラディドルです。
シングル・パラディドルの1打目に
ドラッグをつけた音型で
パラデイドルのダブルストロークと
ドラッグのダブルストロークのスピードの差があり
非常にやり難いテクニックですが、
後々素晴らしい副産物を与えてくれますよ。
ドラッグ・パラディドルNo.1
ドラッグ・パラディドルNo.1です。
シングル・ドラッグ・パラディドルに
8分音符を1つ加えた音型です。
ダブル・パラディドルの2打目をドラッグにしたとも考えられます。
ドラッグ・パラディドルNo.2
ドラッグ・パラディドルNo.2です。
ドラッグ・パラディドルNo.1に
ドラッグと8分音符を1つ加えた音型です。
トリプル・パラディドルの2打目と4打目を
ドラッグにしたとも考えられます。
シングル・ラタマキュー
シングル・ラタマキューです。
3連符の前にドラッグがついた音型で、
アクセントは最後の8分音符に付きます。
ダブル・ラタマキュー
ダブル・ラタマキューです。
シングル・ラタマキューにドラッグを1打加えた音型。
トリプル・ラタマキュー
トリプル・ラタマキューです。
ダブル・ラタマキューにもう一つドラッグを加えた音型です。
以上でドラッグのテクニックは完全になります。
ドラッグというテクニックは、結局
ダブルストロークの強化の為に存在すると言っても過言ではありません。
ドラッグを通じて繊細さや正確さを身に付けることが出来ます。