ラテンリズムの中で、
アフロキューバンやサンバなどに
並んで有名なものに
『モザンビーク』があります。
(発音はモザンビーケ)
このページでは、その歴史背景と
演奏する上での考え方やコツなどをご紹介します。
ジャンル関係なく必須のテクニックです。
Contents
モザンビークの背景
モザンビークの発祥の地は、キューバになります。
元祖は、
ページョ・エル・アフロカーン
という人物で、モンスター級の
パーカッション集団から生まれました。
日本ではあまり馴染みななくラテンに
精通しているパーカッショニスト位しか知りません。
キューバで生まれたモザンビークは、
その後ニューヨークに持ち込まれ、
ニューヨーク・サルサの中に広がっていきます。
モザンビークとスティーブガッド
モザンビークが広まった最大の原因は、
スーパードラマー、
スティーヴ・ガッドです。
昔からアフロキューバンやサンバなどは
多くのドラマーが演奏していましたが、
モザンビークを演奏に取り入れたのは
スティーヴ・ガッドが最初です。
80年代のドラム雑誌やパーカッションの
記事を読み返しても、こぞって特集しています。
ですので、ドラマーの人たちは、
『モザンビーク=スティーヴ・ガッド』
と考えても差し支えないと思います。
モザンビークの実際の演奏
モザンビークをはじめとする様々なラテンリズムは、
直接ドラムセットが入っていません。
実際には、カウベルやティンバレス、
コンガなどの複数のパーカッションが
一つのリズムパターンを形成します。
本当は、各楽器の奏法を知った方がいいのですが、
パターンが膨大になり、
習得することが非常に大変です。
そこで、ドラマーは核になるリズムを
知って、それに付随するように
モザンビークを覚えていきます。
モザンビークのアプローチ
STEP1 基本リズムを知ろう
上記の譜面がモザンビークの基本パターンです。
アフロキューバンの『カスカラ』に
似ていますが、少し違います。
リズムのベースは2-3のソンクラーベになっており、
先ずこのリズムをシンバルのカップや
カウベルで徹底的に叩けるようにしてください。
STEP2 クラーベを加える
モザンビークの基本パターンに
2-3のソンクラーベを加えます。
クローズドリムショットでもいいですし
カウベルを叩いてもOKです。
スティーヴ・ガッドのモザンビークを暗記する
上記の基礎パターンが終わったら、
スティーヴ・ガッドが実際に行った
モザンビークを暗記せれば完成です。
種明かし
モザンビークの取得の流れを
解説してきましたが、
譜面をご覧になった人はわかると思いますが、
モザンビークはパラディドルの
応用パターンなのです。
パラディドルの中で、
インワードパラディドルと
リバースパラディドルを
しっかりマスターしている人ならば、
速攻で出来るテクニックとなっています。
リバースパラディドル RRLR/LLRL
インワードパラディドル RLLR/LRRL
他のラテンリズムを見渡しても、
モザンビークのように
パラディドルがスパッとはまる
パターンはなく、とても面白いものです。
パラディドルの組み合わせを
色々変えてやると、
それっぽく聞こえますから、
皆さんもやってみてください。
参考音源
冒頭で紹介した
『ページョ・エル・アフロカーン』
ですが、
アマゾンでを検索すると、
以下のアルバムの他に1枚だけ検索されます。
打楽器好きにはたまらない音源ですので
チェックしてみてください。