『フェルマータ』の元来の意味は
『この記号が付いた音符や休符だけ
臨時にテンポの進捗を止めて、
しばらくその音符、休符を延長させる』
とあります。
ドラムの譜面では楽曲の終わり部分に
多くあります。
初心者はこのフェルマータ部分にどんな
フレーズをしていいか迷う傾向があるようです。
このページでは、よく使われる
フェルマータのテクニックをご紹介します。
また、『曲の締めのフレーズ』は
別ページにまとめていますので参考にして下さい。
Contents
フェルマータの部分は決まりはない
フェルマータが記載されている部分は
ドラマーに任せられています。
したがって決まり切ったフレーズはなく
自由にドラムを叩くことが出来ます。
しかし曲によっては静かな曲や激し目の
曲などバリエーションを考える必要があります。
定番はシングルストロークのリタルダンド(rit.)
リタルダント(rit.)というのは、
『段々遅く』と言う意味です。
フェルマータが始まる部分から
シングルストロークでスネアやタムを連打します。
その後、リット(リタルダンド)を
かけながら遅くしていきます。
もうこれ以上遅く出来ないところで
フラムを1つ叩きます。
チェンジダウンのような決まり切った
小節ではなく本当にあなたが自由に遅くしていきます。
最後はバンド全体を見渡すか、リーダー
指揮者の合図でクラッシュシンバルを鳴らし完成です。
バスドラムを絡めながらリタルダンド(rit.)
上記のスネアドラム以外にバスドラムを
絡めてやってみます。
この場合、バスドラムはオフビート
(バスドラを後に打つ)に踏みます。
なぜオフビートがいいかと言えば、
長年の経験からとしか言えません。
オンビート(バスドラを先に打つ)と
比べて見て下さい。
私は16分音符のダブルキックと
3連のオフビートを使います。
どこでダブルキックから3連に
切り替わるかはリタルダンドのスピード次第です。
最後の終わり方は上記と同じで
バンド全体を見渡すか、リーダー
指揮者の合図でクラッシュシンバルを鳴らし完成です。
静かに終わりたい場合
静かに終わる場合はシンバル・ロール一択です。
これもシングルストロークを使い、
段々とリットしていきます。
この場合は、フェードアウトする
パターンがハマる場合が多いですね。
カットアウトする場合は状況判断です。
他の楽器プレイヤーがリードする場合
例えばギターの人が曲の最後に
ロングトーン持ってきたりする場合があります。
その場合は、ギターの人を見ながら
あなたは叩きまくっても構いません。
その後段々とギター音がリットしたら
あなたも同様にリットして下さい。
そして同時にカットアウトして終わります。
指揮者がいる場合も同じで
指揮者の合図があるまでは叩きまくって大丈夫です。
その後、指揮者の腕の素振りでカットアウトします。
また、完全に終わらずに、そのまま
次の曲に流れるというパターンもありますから、
その当たりは臨機応変に対処して下さい。
経験を積むと全て分かってきます。
ロックやジャズの世界はクラシックと違
い、譜面をそのまま表現しない場合があります。
そうしたポイントが分かるのは
やはり数多くのライブの経験だけです。
経験だけで判断できるものというのは
多くの人が分かっているものとして考えるので
教則本やDVDでの説明は皆無です。
その当たりが初心者が悩むポイントなのだと思います。
是非皆さんも数多くの経験をして理解して下さいね。