ドラムをトレーニングしていく過程で
必ず壁というものが存在します。
速さであったり、動きであったり、
音量であったり様々です。
その色々な壁の中でドラマーが最初に
ぶち当たるのがドラムスティックの跳ね返り、
つまりは
『リバウンドストローク』
です。
このページでは、リバウンドについて
解説していきたいと思います。
Contents
リバウンドストロークはドラムの上手い・下手の分岐点
ドラムでスティックのリバウンドを
コントロールすることはなかなか難しく
中には何年もドラム教室に通っても
マスターできずにいる人も多いのです。
ドラムのハンドテクニックは、
『アームショット』
『リストショット』
『フィンガリング』
の3つの部位からなり、3つの奏法の
組み合わせで成り立っています。
その中で難易度が一番高いのが
『フィンガリング』
になります。
リバウンドストロークとは?
リバウンドがわからない人の為に
解説していきたいと思います。
例えば、バスケットボールのドリブルを
イメージしてください。
ボールを床に叩きつけると、
ボールは元の位置に戻ろうとしますね。
しかし、何もせずに放っておくと
その高さはどんどん小さくなり
ついには止まってしまいます。
この高さを維持するためには、
人間の手で再び力を与えなければなりません。
ドラムスティックの跳ね返りも同じで、
1度放ったショットにもう1度力を加え維持するのです。
(ドラムスティックの場合、
その力を指で引き上げてあげます。)
ドラムのリバウンドを得るためのポイント
練習のポイントとして、まず確実な
リバウンドの感触をつかむ練習をします。
上の動画をご覧下さい。
通常に構えた状態から
ドラムスティックを振り下ろします。
その際、野球のボールを投げることを
イメージするとわかりやすいです。
跳ね返ったスティックは
人差し指と親指の間に入ります。
少しわかりにくいと思いますので、
動画を注意深くご覧ください。
スクイズというテクニック
跳ね返りが上手く掴めたならば
今度は中指、薬指、小指を使い連続させます。
その際、親指が支点になることを確認
し、上下運動しないようにリバウンドさせます。
連続することができたら、
今度は、4打目で強く握ります。
それから、3打、2打と回数を減らしていきます。
この強く握ることを『スクイズ』
といい、ダブルストロークロールの基礎の部分になります。
両手同時で8分音符
スクイズが理解出来たら
今度は、両手同時で8分音符を繰り返します。
テンポは120だけです。ひたすら繰り返します。
しっかり右足と縦のラインが
揃っていることを確認しながら行います。
これはウォームアップに
最適なので、是非取り入れて下さい。
私は毎日10~15分はこれをやっています。
片手の連打
両手同時打ちの練習が終わったら
今度はスピードアップのトレーニングに移ります。
この練習は『片手の連打』を行います。
片手の連打は両手同時より負荷が少なく
利き腕とそうでない腕でテンポを変えながら行います。
動画を撮りましたので参考にして下さい。
3連符の片手打ち
16分音符の片手打ち
6連符の片手打ち
具体的なトレーニングの流れ
3連符、16分音符、6連符を
気持ちの良いテンポから始め、
各3分間出来たら合格とし、
限界のテンポまでやります。
腕が痛くなった、ぶれたりした場合は
限界地点なので一旦お休みし、その前のテンポに戻りやります。
テンポ120 3分間
テンポ130 3分間
・
・
・
テンポ230 3分間
テンポ240 3分間
テンポ250 3分間
↑出来ないテンポ240 3分間
一つ前の240をもう一回繰り返す。
以上がドラムスティックのリバウンド
を得られる効果的なトレーニング方法です。
この指導をしてから生徒のスピードが
劇的に変わりましたのでオススメします。
オススメのトレーニングパッドをご紹介します。
リバウンド用には
パール社製のTP-12がオススメです。
基本ゴム製であれば何でも構いません。
私の教室ではリバウンド用、音の粒立ち用、ブラシ用と使い分けています。
※注意点があります。
リバウンドを強化するために
低反発の枕などで練習する人がいますが
それはある程度リバウンドが
出来るようになった人のための練習方法です。
初学者は、ゴム製の跳ね返りの強い
トレーニングパッドで練習するようにして下さい。
低反発素材で練習する利点は
『2打目の強化』が目的になります。
反動だけを利用すると、
1打目より2打目の音量が小さくなります。
ここにスクイズ(握り)を加えて
あげることで、1打目と2打目の音量が均一になるのです。