ドラムを独学で勉強してきた人に多いのですが
ドラムスティックを振り下ろす際
打面に対して真っすぐ打つことが出来ず
斜めに入る人がいます。
自分では垂直に打っているつもりですが
どうしても出来ないという悩みを持っています。
私の教室にも数名、こうした生徒さんが
入会されてます。
このページでは、私の教室で効果の
あった改善方法をご紹介したいと思います。
Contents
なぜ、垂直に打つ方がいいのか
ドラムを叩く方法は色々な方法があります。
垂直で打つ方法もあれは、斜めから
切り込むような打ち方もあります。
ブラシのように撫でる方法もあれは
素手で叩く方法もあります。
どれも音がありますから、全て正しい打ち方なのです。
では、どうして多くの人たちが、垂直の
打ち方を薦めてきたかというと
力の伝達が一番良いからです。
垂直に下す例を他に挙げるなら、
大根を切る包丁の角度であったり
テニスのストロークであったり
色々な分野で見ることができます。
大根を切る場合、斜めに包丁を入れると切れ辛く
テニスのラケットを斜めに打つと、
ボールは飛びませんね?
ドラムも同様に音は出ますが、良い音は出ません。
つまり、垂直に打つということは、
ドラムに関しては言えば
一番良い音が出るということです。
その他の理由もあります。
ドラムは打面の反動を利用してプレイする楽器です。
この反動を『リバウンド』といい、
ドラミングは100%、このリバウンドで
テクニックが出来上がっています。
したがって、打面に対して
垂直に打つことが出来ないということは、
全てのテクニックの
行き詰まりを意味しているのです。
ストロークが斜めにはいる人の改善方法
ストロークが斜めに入る人達の
グリップを見てみると、ある共通点があります。
それは手の甲が斜めを向いて握っている
ということです。
手の甲が外側に向いているので、
そのまま自然に手首を動かすと、
ストロークは斜めに入ります。
この改善策には、手の甲を天井に
向かって握るジャーマングリップか
アメリカングリップを徹底的に練習します。
練習方法は、テンポ60ほどから
スタートし、テンポ10づつ150位まで上げていきます。
この場合、テンポ60から、
いきなり100という感じで上げないでください。
各テンポの癖を付けさせるためです。
160を超えるあたりからは、
フレンチグリップになり、
フィンガリングの練習に入りますから、
ドラムスティックの叩き方の問題は
テンポ60~150前後までで解決します。
斜めのストロークが必要な場面は沢山ある
ドラミングをトータル的に見た場合、
垂直だけにこだわるのはナンセンスです。
音楽的には大きなボリュームでは
台無しになるシチュエーションが沢山あります。
私がジャズをプレイする場合は、
垂直よりもむしろ斜めに入れる方が多いと思います。
それは、大きな音というよりも、
場面場面で叩き方を変えて音色をチョイスしているからです。
他のプロドラマーもそうしているはずです。
しかし、垂直で打とうと思えば
いつでも出来ます。
基本は垂直でマスターし、
その他の奏法もマスターすることが
大事ということです。
あまり神経質にならないようにしてください
ドラミングのスタイルは、
100人のドラマーがいれば、
100通りのスタイルがあります。
ですので、ある程度基礎練習を終えたら
個性と考えるようにしてください。
あまりに音色がバラバラであったり、
叩いていて気持ち悪いなというときは
上手い人にアドバイスをもらった方がいいですが、
決して、
『○○のように叩けない』と
悲観的な気持ちにはならないようにしてください。
『時間が経てば治る』という感じで、
ドラムを楽しめばいいと思います。